山中湖花火大会(報湖祭2014)の撮影の話
'14年08月02日
毎年8月1日から5日の間、富士五湖では順番に花火大会が開催されます。
ちなみに、順番は山中湖→西湖→本栖湖→精進湖→河口湖だったかな。そんなわけで、富士五湖の花火大会の幕開けが昨日の山中湖報湖祭です。
さて、今回は花火の写真の話ではなく、「いい写真を撮るというのは難しい」という話です。
自然相手の撮影は何がおこるか分からないし、いい条件でとれることなんて本当に「稀」なのは、写真を撮っている方々ならば重々承知でしょう。そんなことを思い知れされた昨日の撮影でした。
それでは、昨日の撮影の準備から花火の写真を撮るまで、どんなに大変だったのかをお話しします。
毎年報湖祭の撮影はしているのですが、いつも花火の写真ばかりで面白くないので、昨日はいつもとは違う場所で撮影をしようと思い、パノラマ台へ行きました。
花火の打ち上げ開始が午後8時からですが、場所取りのことを考えて、午後4時過ぎに現着しました。
パノラマ台は、駐車スペースが少ないので心配していましたが、まだ空きがあり、同じようにパノラマ台からの撮影の為カメラの準備をしているカメラマンが5,6人いましたが、いい場所があいていたので三脚を設置して花火の時間まで待つことにしました。
その時の写真がこれです。
このときすでに、イヤーな予感はしてたんですよねー。
富士山はどんどん雲に覆われ始めていて、まわりの山々からも雲がもくもく出てきていました。このときの時間は5時ちょっと前。花火の打ち上げの3時間前くらいです。
さて、準備が終わってちょっと待っていると、5時30分ころから
たちまちあたりは雲に覆われ始め、富士山どころか山中湖も全く見えない真っ白の世界が訪れます。
まだ打ち上げには時間があったので、車中で待つことにしました。カメラをやってると、待つこと自体はそう苦痛ではなくなりますよね。どんな写真を撮ろうか、とか、設定どうしようか、とか考えていると結構時間はつぶれます。
ただし、昨日は全く前の見えない白いだけの世界の中、辺りはどんどん暗くなり、最初にいたカメラマンも諦めたらしくどこかへ行ってしまい、そのうち雷がゴロゴロピカピカいいはじめ、ジリジリしながら待っていた2時間の間に残っていたのは、自分と、中年のカメラマン1人と若いカップル1組、キャンピングカーで来ていた家族連れだけになりました。このとき7時30分くらい。
さすがに今日は1回もシャッター切らずに帰ることになるかなぁ、と諦めはじめた7時40分過ぎ、急に強い風が吹きはじめ、山中湖の東側から徐々に雲が晴れて来ました。まさに神風!待ってて良かった!
沈んでいた気分も一気に晴れて、15分後の打ち上げに向けてカメラを三脚にセットして待つことにしました。
「待っていた甲斐があった!今日はいい写真が撮れそうだ!」
そう思ったのも束の間・・・
なんと、開始5分前になってポツポツと雨が降り出しました。
ただ、夕方から小雨の予報は出ていたし、雷はずっとゴロゴロいっていたので、ここまではまだ想定内。
車から傘をとってきて、カメラが濡れないように気をつけながらカウントダウン。
10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0! バンバンバーーン! ピカッ!ゴロゴロ!ザーーーー!
何が起こったと思います?
打ち上げが始まった途端に、台風の様な強風とバケツをひっくり返した様な豪雨に見舞われました・・・
この写真を撮ったときは、もう全身ずぶぬれで、傘でかろうじてカメラだけを死守するような状況でした。
一番近くの花火の後ろに、稲妻が走っているの見えますか?
この後は、もう地獄絵図です。周りで花火の観覧をしていた人は車に逃げ帰り、雨と花火の煙で4カ所から上げっているはずの花火は一番近くの平野の花火しか見えず、とにかくカメラを雨から守るのと、どんどん大きくなる雷にビビりながら、いい写真を一枚でもいいから撮りたいと、ずぶ濡れでシャッターを切るだけの時間が40分ほど続きました。
で、花火の写真はというと・・・
ええ、撮れましたよ。なぜかブッレブレの花火がいくつかね。
やっぱり、いい写真を撮るのは難しい。
せっかくなので、花火の写真と、もしかしたらこれから初めて花火を撮るという人がこのブログを見てくれるかもしれないので、花火の取り方を少し。
花火の撮影には、三脚とレリーズが基本中の基本です。花火が開いた一瞬だけを撮るのであれば必要ありませんが、花火写真の美しさは、光が流れる線がきれいに出るところにあると思います。また、下の2枚目の写真のように、一枚の写真にいくつかの花火を入れる場合、長時間露光が必要になるので、三脚とレリーズは必須ですね。
撮影モードはバルブ撮影です。レリーズを使って、露光時間を自分で調整してください。
絞りはお好みですが、開けすぎると花火のラインがぼけてしまいますし、絞りすぎると花火の光がきれいにでないので、自分は10前後で撮ることが多いです。
次に感度ですが、花火自体はものすごく明るいので、最低感度でも十分撮れます。
が、例えば、花火だけではなく背景を少し入れた写真を撮りたいときはやや上げてもいいですし、逆に、長時間露光でいくつかの花火を一つの写真に収めたいときは感度を低めに設定した方がいいと思います。
そして、フォーカスですが、マニュアルフォーカスにしてください。で、どこに合わせるかというと、花火よりも奥にある町の灯りに合わせるようにしています。最近のカメラにはライブビューがついているので、ライブビューで拡大していけばカンタンに合わせられます。
最後に、シャッターをきるタイミングです。勿論好みですが、下の一枚目のように自分は、花火が上がっていく光のラインが入っていた方が好きなので、上がったら直にシャッターを開き、花火が開いて光がきえる直前に閉めます。
まあ、花火の撮影は比較的簡単だと思うので、初めての人でも、数発の花火で練習すれば、すぐにある程度思い通りに撮れるようになりますよ。
ちなみに、順番は山中湖→西湖→本栖湖→精進湖→河口湖だったかな。そんなわけで、富士五湖の花火大会の幕開けが昨日の山中湖報湖祭です。
さて、今回は花火の写真の話ではなく、「いい写真を撮るというのは難しい」という話です。
自然相手の撮影は何がおこるか分からないし、いい条件でとれることなんて本当に「稀」なのは、写真を撮っている方々ならば重々承知でしょう。そんなことを思い知れされた昨日の撮影でした。
それでは、昨日の撮影の準備から花火の写真を撮るまで、どんなに大変だったのかをお話しします。
毎年報湖祭の撮影はしているのですが、いつも花火の写真ばかりで面白くないので、昨日はいつもとは違う場所で撮影をしようと思い、パノラマ台へ行きました。
花火の打ち上げ開始が午後8時からですが、場所取りのことを考えて、午後4時過ぎに現着しました。
パノラマ台は、駐車スペースが少ないので心配していましたが、まだ空きがあり、同じようにパノラマ台からの撮影の為カメラの準備をしているカメラマンが5,6人いましたが、いい場所があいていたので三脚を設置して花火の時間まで待つことにしました。
その時の写真がこれです。
このときすでに、イヤーな予感はしてたんですよねー。
富士山はどんどん雲に覆われ始めていて、まわりの山々からも雲がもくもく出てきていました。このときの時間は5時ちょっと前。花火の打ち上げの3時間前くらいです。
さて、準備が終わってちょっと待っていると、5時30分ころから
たちまちあたりは雲に覆われ始め、富士山どころか山中湖も全く見えない真っ白の世界が訪れます。
まだ打ち上げには時間があったので、車中で待つことにしました。カメラをやってると、待つこと自体はそう苦痛ではなくなりますよね。どんな写真を撮ろうか、とか、設定どうしようか、とか考えていると結構時間はつぶれます。
ただし、昨日は全く前の見えない白いだけの世界の中、辺りはどんどん暗くなり、最初にいたカメラマンも諦めたらしくどこかへ行ってしまい、そのうち雷がゴロゴロピカピカいいはじめ、ジリジリしながら待っていた2時間の間に残っていたのは、自分と、中年のカメラマン1人と若いカップル1組、キャンピングカーで来ていた家族連れだけになりました。このとき7時30分くらい。
さすがに今日は1回もシャッター切らずに帰ることになるかなぁ、と諦めはじめた7時40分過ぎ、急に強い風が吹きはじめ、山中湖の東側から徐々に雲が晴れて来ました。まさに神風!待ってて良かった!
沈んでいた気分も一気に晴れて、15分後の打ち上げに向けてカメラを三脚にセットして待つことにしました。
「待っていた甲斐があった!今日はいい写真が撮れそうだ!」
そう思ったのも束の間・・・
なんと、開始5分前になってポツポツと雨が降り出しました。
ただ、夕方から小雨の予報は出ていたし、雷はずっとゴロゴロいっていたので、ここまではまだ想定内。
車から傘をとってきて、カメラが濡れないように気をつけながらカウントダウン。
10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0! バンバンバーーン! ピカッ!ゴロゴロ!ザーーーー!
何が起こったと思います?
打ち上げが始まった途端に、台風の様な強風とバケツをひっくり返した様な豪雨に見舞われました・・・
この写真を撮ったときは、もう全身ずぶぬれで、傘でかろうじてカメラだけを死守するような状況でした。
一番近くの花火の後ろに、稲妻が走っているの見えますか?
この後は、もう地獄絵図です。周りで花火の観覧をしていた人は車に逃げ帰り、雨と花火の煙で4カ所から上げっているはずの花火は一番近くの平野の花火しか見えず、とにかくカメラを雨から守るのと、どんどん大きくなる雷にビビりながら、いい写真を一枚でもいいから撮りたいと、ずぶ濡れでシャッターを切るだけの時間が40分ほど続きました。
で、花火の写真はというと・・・
ええ、撮れましたよ。なぜかブッレブレの花火がいくつかね。
やっぱり、いい写真を撮るのは難しい。
せっかくなので、花火の写真と、もしかしたらこれから初めて花火を撮るという人がこのブログを見てくれるかもしれないので、花火の取り方を少し。
花火の撮影には、三脚とレリーズが基本中の基本です。花火が開いた一瞬だけを撮るのであれば必要ありませんが、花火写真の美しさは、光が流れる線がきれいに出るところにあると思います。また、下の2枚目の写真のように、一枚の写真にいくつかの花火を入れる場合、長時間露光が必要になるので、三脚とレリーズは必須ですね。
撮影モードはバルブ撮影です。レリーズを使って、露光時間を自分で調整してください。
絞りはお好みですが、開けすぎると花火のラインがぼけてしまいますし、絞りすぎると花火の光がきれいにでないので、自分は10前後で撮ることが多いです。
次に感度ですが、花火自体はものすごく明るいので、最低感度でも十分撮れます。
が、例えば、花火だけではなく背景を少し入れた写真を撮りたいときはやや上げてもいいですし、逆に、長時間露光でいくつかの花火を一つの写真に収めたいときは感度を低めに設定した方がいいと思います。
そして、フォーカスですが、マニュアルフォーカスにしてください。で、どこに合わせるかというと、花火よりも奥にある町の灯りに合わせるようにしています。最近のカメラにはライブビューがついているので、ライブビューで拡大していけばカンタンに合わせられます。
最後に、シャッターをきるタイミングです。勿論好みですが、下の一枚目のように自分は、花火が上がっていく光のラインが入っていた方が好きなので、上がったら直にシャッターを開き、花火が開いて光がきえる直前に閉めます。
まあ、花火の撮影は比較的簡単だと思うので、初めての人でも、数発の花火で練習すれば、すぐにある程度思い通りに撮れるようになりますよ。